スクート歴二年のモーフィアスがおそらく初の試み。シーズン前の立山に挑む。
こんにちわ。モーフィアスです。滑りたい気持ちを押さえれず今回は立山山麓へのバックカントリーもどきスクートに出かける事にしました。予備知識ゼロ、装備もほぼゼロ、ダメだったら帰ってこようと気軽な気持ちで出発しました。
11/14(月) 天候:くもりのち猛吹雪
富山市の中心部にあるTOOLATEからわずか三十分足らずで到着する立山山麓スキー場(あわすの、極楽坂、らいちょうバレー)で冬は滑る事が多いですが、そこからさらに車で5分ほど登ると立山駅に到着します。シーズン直前の立山はスノーボードのスキーの撮影でも使われるほど有名なスポットですが(室堂より上は11月いっぱいで入山禁止)まだスノースクートで滑った人はいないらしいとのこと。
立山駅周辺の案内所で「これ(スクート)で登っても大丈夫ですかね?」と聞くと、おじさんが「おお、スノースクートね、初めてじゃない?頑張ってね」と応援?してくれました。今年はかなり雪が遅いようですが、週末に冷え込んだ事もあり1,5mぐらいは積もっているらしいと教えてくれました。室堂までの往復バスチケット4,200円を買って早速バスに乗り込みます。(普段はケーブルとバスを乗り継ぐらしいですが、ケーブルが整備中でバスで直行できました)
バスでは荷物料金としてスキー、ボードは300円払うようですが、今回はスクートも300円でいけました。運転手さんが頑張って詰め込んでくれました。自分の他には観光客が20人ぐらい?スキーヤーやボーダーらしき人はみかけません。観光スポットではバスもスピードを落としてくれて「ああ、称名滝なんて遠足以来だ」なんてのんきに楽しんでいると標高が上がるにつれて雪景色に変わっていきます。
「雪だ!雪だ!」
目的地である室堂(標高2,450m)に到着。周りはどうみても冬だった。とりあえずどうしたらいいのかわからないので、荷物を下ろしてターミナルを出る。荷物はロッカーもあるが、今回は最小限の荷物だったので利用しなかった。観光客のマネをして石碑を撮影。
しかし、滑るポイントが全くわからない。今日は滑っている人もほとんどいないようだ。とりあえず登らない事には滑れないので見える山に向かって登ってみる事にする、登山道らしき所をそれた瞬間に足がヒザ上まで埋まる。それでも登るしかないので気合いで進み続ける、しかし斜度が増してくると気合いだけでは無理なことに気づき、ようやく「スノーシューがやっぱり必要なのか」と気づく。しかし今回はそんな準備もしていないので登ったところから滑ってみる事にした。
よし!いくぞ。が、、雪が深く上手く滑れない。先シーズンも皆に無理やり連れまわされパウダーや新雪は鍛えられたと思ったが、ここで改めてスキル不足を痛感した
「もっと上手くなりてーー」
なんだかんだで滑り降りて、距離にしたら100mほどしか滑っていないので、次はもっと高いところに登らなければと思い浄土山?に向かう登山道を見つけそこを歩けば調子がいいことに気づく。しかし山の天気は変わりやすいというが、強い風が吹いたと思ったらあっという間に吹雪になりなにも見えなくなってしまった。とりあえずその場で待ってみたが、いっこうに良くならないのでまた登る事にする。どこからか声が聞こえる、どうやらスキーヤーが滑っているようだ。だが姿は見えない。幻聴なのか?近距離で歩く雷鳥も発見、せめて写真ぐらい撮って帰ろうと思ったが逃げられた。今日はついていないようだ。
体力も限界を感じたので一気に滑り降りようと二本目スタート。さっきよりスピードも出る、積雪が読めずにボードが岩に当たっているのも感じるが無視。、、が、途中の穴にハマり大変なことになる。なんとか脱出、気がつくと最終のバスの時間も迫ってくる。そろそろ下山しよう。
こんなに疲れた1日はひさしぶりだった。
一応、報告しようとTOOLATEに向かう。店内ではマーシーさんが遊びに来ていて、丁度立山の話題で盛り上がっていた。
「僕、今帰ってきたところです」というと爆笑された。今日のことを話すと「いつ死んでもおかしくなかった」「スノーシューないと無理でしょ」「いいなーー。雪触ったんでしょ?」と冷やかされ羨ましがられた。でも「スクートでシーズン前の立山で滑ったというのは歴史に名前を刻める」と笑いながらいってもらったのが救いだった。
立山に詳しいマーシーさんのアドバイスと自分の今回の経験から
・まずは冬山の知識
・滑走技術
・スノーシュー
・パン(おにぎりは凍る)
・良いレイヤリングとアンダーウエア
・ハイドレーションシステム
・仲間
が絶対に必要。
あとは天気の良い日にいきましょう、冬山は自己責任!
安全に気をつけてシーズンインまでの間、興味のある方はぜひ立山に行ってみてください
最後に名言が出ました。
「リスクと弁当は自分持ちで」
@モーフィアス